「使徒任命」

2022年10月16日主日礼拝説教梗概

聖書:ルカの福音書6章12~19節

説教:住友曉伝道師

 「使徒」とは、「遣わされた者」を意味します。自国の代表者として遣わされて権限を行使する大使のような働きをする者です。そのように、今日の箇所で任命された使徒たちは、イエス様の個人的な代理人となって、イエス・キリストの大使となります。彼らは数年間イエス様と過ごし、イエス様と共に歩むことを学びます。そして、イエス様が十字架にかけられ、死んで葬られ、復活された事実を目撃し、イエス様がキリスト=メシア(油注がれた王、救い主)であることを確信します。イエス様の昇天後、聖霊を受けた彼らが中心となってイエス・キリストの名によって語り、行動し、良い知らせを伝え、奇蹟を行い、新約聖書の福音書や書簡を書くことになっていきます。これこそが、福音を広めるための神様のご計画でした。

 イエス様はその使徒たちを選ぶために山上で徹夜で祈られました。イエス様は、旧約聖書の神の民イスラエルがヤコブの12人の息子から起こされたように、12使徒をお選びになりました。その中には後にイエス様を裏切るイスカリオテのユダも含まれていました。それは、神様に目を留めず、自分中心で生きて滅びの罪の中にいる私たちを救うために、ご自身が十字架にかかり殺されるというご受難の道を歩み始められたことに繋がります。

 さて、使徒とされたのは普通の人たちで尚且つイエス様のグループでなければ一緒に働くなどありえない人々たちでした。しかし、神様はそのような者を召され用いられます。選びの主権は主にあります。そして教会は今日に至るまで、彼らの働きの上に成り立っています。イスラエルの民のような血のつながりではなく、主イエスを信じる信仰によって結び付き、増やされていく神の民。その先頭に立つ使徒に今に生きる私たちも連なっています。それは、使徒たちに与えられた使命を私たちも受け継ぎ、果たしていく、ということでもあります。イエス様を要石として使徒という土台に立つ教会に連なる全ての信仰者は、主イエスが選び召された者たちです。使徒に繋がる者として、イエス・キリストの目撃証人として、主を宣べ伝え、日々の生活において、御業をなさる主を指し示してまいりましょう。聖霊に助けられ導かれつつ神様のご計画に参画し、キリスト・イエスにある新しい神の民が加えられていく体験をし、神の国が広がるという喜びを味わってまいりましょう。

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