「イエスは何を伝えたか」

2025年1月5日 主日礼拝説教梗概

聖書:ルカの福音書 10章39節

説教:安藤友祥主任牧師

 

 イエス様のことばに聞き入る時に、イエス様は公生涯でどのような事を語られたのでしょうか?福音書全体の文脈から、イエス様が人々に教えられた内容は「神の国」に関する事柄です。イエス様自身も語り教え、弟子たちにも宣教する時に伝えるようにと教えられた「神の国」。ここで使われる『国』という言葉には、領土的なものよりも『支配』と言うニュアンスがあります。神様の支配が及んでいる領域。それを『神の国』とも言うことが出来ます。

 イエス様が語られる神の国は、やがての日の出来事の側面もあると同時に、すでに今現在の出来事も含まれていると言えます。イエス様が語られるのは、神の国、神様の支配の出来事の成就の宣言。そして、イエス様は言葉での宣言だけにとどまらず、実際に神様の力のわざとして病人を癒し、悪霊を追い出されました。神様の力による解放のわざが、イエス様によって実現していくのです。

 この世界に持ち込まれた神の国。その神様の支配がどのようなものか?神様の価値観がどのようなものなのか?そしてその神の国に生きる事。神様の支配に入れられることが、入ることが、どのような事であるかをイエス様は教えられていたと考えられます。神の国に生きるとは、そこに神様のご支配があるという事。実際に神様の力が働かれているという事。悪の力に対する神様の力の勝利の出来事。言うなれば、この地における神様の力のみわざを目撃する出来事と言えます。

 私達も、福音を神様の御言葉を聞き、聖霊によって新しくされていく中で、自分自身が神様の取り扱いを受け、変えられていく経験をしています。神様を知らなかった人が、神様と出会い、神様の救いの出来事を体験する。個人に起こる悪と罪からの解放という神様の力。それもこの世界に到来した神の国の出来事です。私たちも、私たち自身も、この地においてなされる神様のみわざの体験者であり、目撃者であると言えます。

 今年の標語に目を向ける時に、この時イエス様の足もとに座って、イエス様のことばに聞き入っていたマリア。彼女もイエス様から神の国について聞きつつ、ヨハネの福音書に書かれているラザロの蘇生と言う、神様の力の出来事を目撃、体験した人物です。私達もイエス様のことばに聞き入りつつ、神様のみわざを間近で見る、体験させていただいていきたいのです。

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