「神への信頼」

2022年6月12日礼拝説教梗概

聖書:詩篇23篇1~4節

説教:安藤啓子牧師

 この詩篇23篇の出だしは、神である主は私の羊飼いですと宣言しています。それから「自分自身が、神様に養われるべき弱い羊である」と謙虚に受け止めてから、「私には乏しい事がありません」との、神様への全幅の信頼の賛美で始まっています。ゆえに一貫して「羊の視点から」書かれているのも特徴で、主に対する感謝と信頼に満ちた詩です。ですからまず、「私の羊飼いである主は、私に必要な物は必ず備え満たしてくださるお方なので、何一つ欠けるものはありません」と宣言されるのです。
 次に、牧者である神様は、私を回復させる<緑の牧場>と<いこいの水のほとり>の場所を知っておられ、導いてくださるお方です。主によって導かれたところで、必要な本当の平安が与えられるので、疲れ果ててしまわないと歌っています。それは私たちにとっては、日々の祈りの中での神様との霊的な交わりです。
 また、霊的な食物である神様のことばに教えられ、神様を信じる者をいつも御心にかなう正しい道に導いてくださると告白しています。しかし、そのような私たちを間違った道に留まらせようとする三つの敵が、<悪魔>、<世>、<自分自身>です。しかし神様はあなたの味方で、義の道、正しい道に導いてくださいます。この死の陰の谷とは、狭くて険しくて見通しのきかない場所のこと。イスラエルの歴史では、シナイの荒野がまさに<死の谷>であり、<暗黒の地>であったわけです。ここでの「わざわいを恐れない」とは、災いがないことではなく、災いが襲ってきても心配ないということ。その安心の理由は、「大牧者が共におられる」ことと、羊飼いの<むち>と<杖>という比喩で表現される神様の保護にあります。
 この23篇には、安らぎ、信頼、満足、勇気、希望、成長、励まし、愛、赦し、そして死(試練や苦難)を乗り越える力と永遠に残る喜び、これらすべてが含まれています。これらの一つ一つの大切なことばと、その思い、力と喜びを、自分のささげる祈りの中に用いてみましょう。そして、恵みと憐れみに富んでいらっしゃる、愛なる生ける神様に、毎日心から祈りをささげて、神様への信頼を強くもって、主の御あとにお従いさせていただきましょう。

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