「霊的成長の勧め」

2024年9月22日礼拝説教梗概

聖書:ペテロ第一の手紙 2章1~3節

説教:安藤啓子牧師

 

 まず、この手紙を書いた事情と目的を確認しておきましょう。それは、ペテロは苦難の内にある彼らに、神の民とされた原点を覚えさせるため、今までの古い生活を悔い改め、バプテスマをもって新しくされた、その回心の経験に訴えます。神の民の一致を壊す悪を捨て、神様に信頼を置くために「神のことば」を求めなさいと命じているのです。

 一節は、前の箇所とのつながりで語られていて、キリスト者が神様の恵みによって受け取り、自分のものにする「新しい命」に関係しています。彼らは神様のことばによって、神様によって生み出されたので、互いへの愛を消す、すべてのものを生活から捨て去るように勧められています。この事実に基づいてペテロは、いくつかのことを読み手に確認しております。まず、新しく生まれた者は、神の家族に子としての生を受けたのだから、成長が期待されると言う事。その成長のためには「捨てるべきもの」と「得るべきもの」とがあること。

 ではなぜペテロは、邪悪な態度や行為を捨て去るようにという呼びかけから始めたのでしょうか?そのようなものは愛を破壊するからです。仲間のキリスト者同士の「互いに愛し合う」ことを、邪魔しているものだからです。

 捨てるべきものは、すべての悪意、偽り、偽善やねたみ、悪口。それらを捨てた後に、霊的に新しく生まれたキリスト者が積極的に求めるものは、少しでもイエス様のようになりたいとの願いが起こされます。そして、隣人に対して親切な心が芽生え、思いやりの心で関われ、相手を生かすことばを差し出せるように、主の憐れみによって作り変えられていることに気付けるのです。これこそ神様からの大きな恵みに他なりません。

 2章3節:キリスト者は、神のことばの乳を慕い求めることが最優先です。「主がいつくしみ深い」(詩篇34:8)とのことばに、試練や苦難で苦しんでいるとき彼らは、神様がすべての苦難から彼らを救い出してくださると確信できます。また、大きな励ましを受けることができます。さらに苦難のさなかにあっても、神様に希望を置くように導かれます。

 今日、私たちにもこの神のことばによって語られ、勧められた、霊的な成長を日々祈り求めてまいりましょう。

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