「あわれみに満ちている主」

2023年11月26日礼拝説教梗概

聖書:ヤコブの手紙 5章1~11節

説教:安藤啓子牧師

 ヤコブはこの5章でヤコブが「兄弟たち」と呼ぶ彼らが様々な誘惑に陥らないで守られるように、彼らがどこに立ち、何をもって主と共に歩み続けていけば良いのか?あなた方を導く神様がどういうお方であるのかを丁寧に伝えているのです。ヤコブはどこか距離を置くというよりも、「兄弟たち」と呼ぶほどまでの情熱をもって手紙を書いています。ヤコブの熱心が満載。これが、この手紙の特徴ともいえます。神様とヤコブの愛が溢れているのが読み手に伝わって来る手紙となっています。当時の、散らされた所で信仰を守っている兄弟姉妹を励ますために書かれているのです。

 ヤコブは、「よく聞きなさい。迫りくる自分たちの不幸を思って、泣き叫びなさい」と命令しています。なぜここまで厳しくヤコブが金持ちたちを叱責しているのでしょうか?かつて神様は、律法を通して、イスラエルの契約の中で人がいかに生きるかと言う、生きる方向性を与えたのです。でもイスラエル後代の歴史においては、そのような律法が無視され、貧しい人々が抑圧され、利用されたのでした。それに対して、裕福で、力を持ったイスラエル人たちが、自分たちの都合がいいように社会形成をしていました。彼らがどの様な不義を行って自分たちの富を蓄えたのか。自分勝手に富をため込んでいる。労働者をだましている。自分勝手な生活をしている。6節では「正しい人」を虐げていると。自分勝手な目的の為に富を使った、富の誤用を非難しています。そしてここに「自分勝手」という自己中心の罪があります。

 ヤコブは、ヨブ記によって示された神様の憐れみ、慈愛、その真実さに目を向けさせ、私たちが、苦難を真実に耐え忍ぶように励まそうとしてくれているのです。私たちは、神様を信頼し、信じ続ける結果、神様から祝福を受けるのです。
 ヤコブは言います。さばきを行う方は戸口に立っている。もうすぐ来られると。その終末が迫る緊張感の中、この神様からのあわれみと祝福を受けて、主と共に歩むことができますように。何より、苦難を恐れすぎたり、目を奪われるのではなく、神様のご愛とあわれみを忘れず、感謝と喜びをもって日々主に仕えてまいりましょう。

投稿者プロフィール

setachu
setachu
説教梗概

前の記事

「天の御国の鍵」