「狼の中に」

2024年10月6日主日礼拝説教梗概

ルカの福音書 10章1~24節

説教:安藤友祥主任牧師

 

 イエス様は12弟子を遣わしたのと同じように72人を遣わします。福音宣教や人を癒し、悪霊を追い出す権威は12弟子に限定されるもの、12弟子しか出来ない事ではなく、イエス様が遣わされる人々に与えられたことが見えてきます。

 2節では、収穫の主である神様のことが語られます。第一に、この働きの主体は神様であるという事。そしてその働きによって得られる収穫は、神様の物だという事です。遣わされる人が何かの結果を得るかもしれません。私たちも伝道、宣教するときに、語る人が神様を受け入れ、イエス様を信じるかもしれません。ただそれは私たちの収穫ではなく、神様の収穫だという事です。主のために、主の働きに遣わされています。けれども、私たちはそのことを忘れてしまう事があるかもしれません。自分やまた誰かの手柄のように。そうではなく、収穫は主の物であるという事を忘れずにいたいのです。そして、収穫のための働き手は、神様が送ってくださるという事です。

 持ち物や立ち振る舞いに関して教えられるイエス様。この経験を通して、必要を知り備えてくださる神様への信頼を強めるようにイエス様は教えられます。彼らが旅先で語ることは、「平安があるように」と言う宣言。そして、彼らを受け入れても受け入れなくても「神の国が近づいた」ことを告げ知らせるのです。イエス様は福音を語る時に受け入れられることも、拒否されることも教えられました。ただ、このイエス様を受け入れない事は、裁きにつながるという緊張感を持った言葉を届けるのです。

 17節を見ると喜び返って来る72人の姿が書かれています。彼らはイエス様の名の権威に感動しています。ただイエス様は、72人が喜ぶべき事、心に留めておくべきことを伝えます。20節にあるように72人が本当に喜ぶべきことは、自分たちの名が天に書き記されている事です。イエスの宣教の第一の目標は、私たち人間を神様のもとに回復させること、つまり、神の国、神様のご支配の中での確かな居場所を与えることです。イエス様は罪人である私たちが神様の元に回復する事、神様を受け入れる事が目的だからです。

 イエス様からのチャレンジとも言える派遣に従った72人が「喜んで帰ってきて」という聖書の言葉に、私達も与りたい、委ねたい、信頼したいと願わされるのです。

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