「真理とは何か」
2024年4月28日主日礼拝説教梗概
ヨハネの福音書 18章28~40節
説教:安藤友祥主任牧師
使徒信条にも登場するピラトとユダヤ人。そしてイエス様とのやり取りが記されています。ユダヤ人たちはイエス様を逮捕し、そして死刑にするために総督官邸にやって来ました。ユダヤ人たちは宗教的に汚れたくない思いから、官邸に入ろうとせず、訴えます。総督ピラトはわざわざ出て来て訴えを聞きます。ただ、ユダヤ人たちはイエス様を死刑にすることに関しては定まっていますが、肝心の死刑にする理由はうやむやです。事情を聴こうとピラトは官邸にイエス様を呼び入れ、ユダヤ人が居ない場所での尋問が始まりました。
「あなたはユダヤ人の王なのか?」というピラトの質問に、イエス様はいつものように質問返しをし、主導権を握っていきます。ピラトはイエス様が訴えられている理由がユダヤ人の内輪もめのように感じたのか、質問を重ねます。イエス様は、自分のご支配が、この世的なものではないとはっきりと伝えられます。武力行使の在り方ではない。国家転覆を狙ったものでもない。イエス様はピラトに自分の役割を明確に教えられます。真理について証しするために生まれ、そのために世に来たのだと。この箇所に至るまでにイエス様は、自分がしている行動、教えそれらはすべて神様からのものであると宣言していました。イエス様を見る時に神様を知ることが出来るのだと。何よりイエス様はご自分の事を「真理であり、道であり、いのちである」と言われていました。イエス様は私たちが神様を、真理を知るためにこの世に来られた王であると教えられます。ただ、ピラトの「真理とは何なのか。」と言う言葉をきっかけにイエス様の答えとしての言葉は無く、バラバの出来事に福音書は移ります。
ピラトは慣習に則り、イエス様を釈放しようと提案しましたが、ユダヤ人たちは強盗バラバの釈放を求めました。ピラトから見て死刑になるような罪を犯していないイエス様が、バラバと引き換えに死刑を求められ、バラバはイエス様が身代わりになることによって、死刑を免れます。ここに、イエス様の十字架が指し示す、ヨハネが私たちに知って欲しい真理が明らかにされています。罪の無い神のひとり子であるイエス様が犠牲になることによって、罪ある人が滅びから救われる。そのような計画を立て、行われるのが神様であるという真理がここで明らかにされているのです。イエス様は神様の計画通りに私たちを救うために十字架で死なれるのです。
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