「天の御国の鍵」
2023年11月19日主日礼拝説教梗概
聖書:マタイの福音書16章3~20節
説教:住友曉伝道師
イエス様には、十字架を前にして、弟子たちにまだまだ教えること、語ることが残されていました。そこで、2年間寝食を共にしてきた弟子たちを連れて、群衆たちが来ない、ピリポ・カイサリアに行かれました。そこにはローマ皇帝カエサルを祀った神殿がありました。その異教の地でイエス様は弟子たちと語り合います。人々がご自身を「偉大な預言者の一人」だと言っていることを確認した上でイエス様は、弟子たちに「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか」と問われました。この問いは、キリスト者の信仰の根源的な問いです。「あなた自身は、わたしをだれだと言いますか」と今に生きる私たちも問われ続けています。この問いにペテロが使徒を代表するようにして答えます。「あなたは生ける神の子キリストです」。「あなたは天地を創造された神様の御子としてこの地上に遣わされた油注がれたお方である」という信仰告白です。イエス様は、ペテロの告白を喜ばれますが、この告白は父なる神様の啓示と聖霊の働きによるものなのだとおっしゃいます。私たちが救いに与ったのも、自分が信じたのではなく、神様が私たちを選び、召してくださり、聖霊によって信じさせてくださったことを覚えましょう。
イエス様は、最初に信仰告白をしたペテロの上に、イエス・キリストの教会が築かれるという宣言をされました。彼を起点として新しい神の民の群れ=主イエスの共同体が建てられ、そこに「イエスはキリストです」と告白する者が加えられていくのです。教会は、死の力にも打ち勝ち、永遠に勝利します。そして、教会には天の御国の鍵が与えられます。その鍵の務めは信じる者を天の御国へ導き、また不信仰の者には閉ざすことです。私たちもまた、神様を土台とし、イエス様をかしらとした、キリストのからだなる教会に加えられています。そして、キリストの体の各器官として、鍵の務めを理解してその働きに参与していきます。神様のご計画は、聖霊の力によって全世界に福音を宣べ伝えられて、主が召しておられる全ての人が天の御国に入ることです。天の御国とは、神様のご支配の中に生きるということです。教会が鍵を用いて人々を天の御国へとご案内するためには、まず、私たち自身がご案内する天の御国の素晴らしさ、主イエス・キリストを信じ、主と共に生きる幸いを表していくことが大切です。今週もまた、神様のご支配の中に生きる恵みと喜びを証する者として歩ませていただきましょう。
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