「選ばれた羊飼いたち」

2021年9月19日礼拝説教梗概

聖書:ルカの福音書2章8~20節

説教:住友暁伝道師

これまでマリアの賛美、エリサベツの賛美、ザカリヤの賛美を見てきましたが、今回は天軍の賛美と羊飼いの賛美の場面です。ヨセフとマリアが寝泊まりした家畜小屋のあるベツレヘム。その街の郊外には、過ぎ越しの祭りなどで神殿にささげるための羊を育てる牧草地が広がっていました。イエス様がお生まれになった夜、野宿をしながらその羊の群れの夜番をしていた羊飼いの人たちのもとに天使が現れました。天使は10-12節にあるように驚くべきニュースをもたらしました。この時代、「救い主」とか「主」や「神の子」という言葉は、ローマ皇帝に対して使われていました。ですから「大きな喜びを告げ知らせる」という「良い知らせ」(ギリシャ語のエバンゲリオン、福音)もまた、皇帝がもたらした平和の福音を示しました。その様な状況下での天使の告知ですから、「今日お生まれになった方こそが、あなたがたのための本当の救い主であり、まことの主キリスト(メシアたる主=油注がれた主人=王)である」というニュアンスです。このビッグニュースが羊飼いたちに伝えられたことにも意味があります。当時、羊飼いは、定住せず律法を守れないので社会では罪人とみられ、最下層の職業とされていました。その様な人々が選ばれることで“神様は決して立派で善良な人々のためにおられるのではなく、恵みに飢え乾く貧しい罪人のためにおられるのだ”ということが示されました。羊飼いの人たちは、天使の告知と神をほめたたえる天軍の賛美を聞き、“急いで”飼葉桶に眠る御子イエス様のもとへと向かいました。そして、天使の告知が本当であることを確認すると、その場にいた人たちに、天使から受け取った「福音」を伝える最初の伝道者になりました。そして、神様を賛美しながら、自分たちの職場であるまきばに戻りました。神様は、羊飼いを選んだようにあなたを選んで下さり、イエス様の元へと導いて下さっています。是非イエス様を「見て」「確認」して受け入れて下さい。既に選ばれ導かれイエス様を確認した皆さんもまた、羊飼いの様に、福音を伝え、神様をほめたたえながら日々歩みましょう。

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