「あなたの名は何か」

2024年1月21日主日礼拝説教梗概

聖書:ルカの福音書8章26~39節

説教:住友曉伝道師

 前回は、ガリラヤ湖で嵐をも鎮める自然界を統治されるイエス様の姿を見ましたが、今日は霊の領域をも支配されるイエス様のお話です。

 イエス様が弟子を連れて行かれた場所は本当の神様を知らない異邦人・ゲラサ人の住む所でした。嵐の湖を渡ってイエス様が会いに行かれたのは、大勢の悪霊に取りつかれた男でした。詳しい症状は書かれていませんが、彼は、鎖と足かせでつながれて監視されていたとありますから、魂を悪霊に支配され、暴れたり、わめいたりして心も体もコントロールできない状態だったのでしょう。人々は彼と関わりたくなかった。しかし霊の力を肉の力で抑え込むことは出来ません。彼は、鎖や足かせを引きちぎり、町を飛び出て荒野に出て、墓場に住みました。世間から切り離された状態です。

 そんな彼とイエス様は関わろうとされるのです。お前の本質は何か、何に支配されているのかと聞くイエス様に、取りついた悪霊は「レギオン」と名乗ります。レギオンとは6000人のローマ軍団を指しますが、それほど多くの悪霊が入れ代わり立ち代わり彼に様々な症状を引き起こします。もはや、本当の自分は何なのかわからない状態、魂も心も体も統合されないバラバラの状態です。イエス様は悪霊ども、支配しているものを追い出すお方です。人を支配し、本来の力を奪うものを追い出し、本当の自分を取り戻させるのです。彼は救われ、本来の姿に戻されました。

 私達も何かに支配され、捕らわれて、自分の本心とは違うことを言ったり、行ったりしていないでしょうか。人の評価や人の目を気にしながら今に生きる私たちにイエス様は「あなたの名は何か」と問われます。イエス様を受け入れ、イエス様に目を向け、イエス様の愛に繋がる時、救いは訪れ、解放され、本当の自分、自由な自分となるのです。

 癒された男は、イエス様の弟子となり一緒にいたいと願いました。そんな彼にイエス様は家に帰る様に言いました。そして神がしてくださったすべてのことを語り聞かせなさいと命じられたのです。救われ、回復された者は家に帰り伝道し、町中にイエス様の御業を宣べ伝えることが求められています。あなたにして下さった神の御業はあなたしか語ることは出来ません。私たちもまた、主の恵みを「すべて、話し聞かせる」ことが出来るように聖霊の満たし、導きを祈ってまいりましょう。

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setachu
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