「ただ、おことばを下さい」

2023年3月19日主日礼拝説教梗概

聖書:ルカの福音書7章1~10節

説教:住友曉伝道師

 百人隊長の愛するしもべが死にかけていました。そのしもべを助けてほしいと町のユダヤ人指導者たちがイエス様のもとに来て懇願しました。彼らは、”百人隊長はユダヤ人を愛し、町のユダヤ会堂を建ててくれたほど、敬虔で人格の高い人だ”と言うのです。日頃、異邦人を自分たちと区別し蔑視しているユダヤ人が、異邦人である百人隊長のために行動することは珍しいことでした。

 ところが、イエス様が、百人隊長の家に向かう途中、家からの使いがやって来て、「やはりイエス様に来ていただく資格のない者なので」と百人隊長の謙遜が示され、イエス様の訪問は中止となりました。そして権威ある言葉の作用について熟知していて、尚且つ主イエスが神の権威のもとにある方だと確信した百人隊長は、「ただ、おことばを下さい」と申し出ました。このことを聞いたイエス様は、百人隊長の信仰は選びの民イスラエル以上の信仰だと驚かれました。

 百人隊長のようにイエス様を信じ、その権威ある言葉の力に全き信頼を寄せることが「信仰」です。

今に生きる私たちは、御言葉が収められた聖書を通じてその後のイエス様の十字架の出来事とよみがえりの出来事を目撃しています。それゆえに、イエス様が真の神であり、救い主キリストであること、それが愛なる神様からの恵みであることをはっきり知って信じています。

 私たちは、百人隊長の謙遜さをもって日々、この素晴らしい無償の恵み、大きなギフトに感謝し、応答しているでしょうか。主イエスを信じる信仰とは、主の御言葉の力を信じることです。主を信じますと言いながら、御言葉の力を信じない、従わない、いい加減に聞くということは信仰ではありません。また、御言葉を信じるということは、聞き間違えないように、注意深く神様の呼びかけに耳を傾け、従っていくことでもあります。朝に夕に、「ただ、おことばを下さい」と、祈り求め、「御言葉を聞くだけの者ではなく、行なう人となれますように」と、今も常に私たちと共にいて下さり、共に働いて下さる聖霊なる神様に助けを祈りましょう。百人隊長が、イエス様が持っている神様の権威を確信し、イエス様を信頼し、従ったように、シンプルで確信に満ちた信仰をもってイエス様に、御言葉の力に、信頼を置いて従い歩んで行こうではありませんか。

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